青空朗読ロゴ

勝本 清一郎 作

カフェー

読み手:二宮 正博(2026年)

ご利用のブラウザではこの音声を再生できません。

カフェー

著者:勝本 清一郎 読み手:二宮 正博 時間:14分32秒

 文学や美術とカフェーとの交渉の日本におけるいちばん古いところは、明治二十一年四月、東京下谷区上野西黒門町二番地、元御成道警察署南隣に可否茶館が初めてできたとき、硯友社のまだ若かった作家たちが出入りした話からである。この可否茶館が日本におけるカフェーの最初であるからこれより古いという交渉はない。江戸時代の水茶屋まで範囲に入れるとすれば司馬江漢の銅版画「両国橋」に両国河岸のよしず張りの水茶屋の情景、春信のにしき絵に笠森稲荷茶店の図、政信の墨刷りにしがらき茶店の図その他があり、春信の作品は後の邦枝完二の小説「おせん」や小村雲岱の版画の素材になっている・・・

© & ℗ 一般社団法人 青空朗読. All Rights Reserved.
Unauthorized duplication and distribution are strictly prohibited.
(掲載の音声、文章、デザイン等の無断転載・公衆送信を禁じます)