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楠山 正雄 作

瘤とり

読み手:齋藤 こまり(2026年)

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瘤とり

著者:楠山 正雄 読み手:齋藤 こまり 時間:18分7秒

   一

 むかし、むかし、ある所に、一人のおじいさんがありました。右のほおにぶらぶら大きな瘤をぶら下げて、始終じゃまそうにしていました。
 ある日、おじいさんは山へ木を切りに行きました。にわかにひどい大あらしになって、稲光がぴかぴか光って、ごろごろ雷が鳴り出しました。そのうち雨がざあざあ降ってきて、うちへ帰るにも帰れなくなりました。どうしようかと思って見回しますと、そこに大きな木のうろを見つけました。しかたがありませんから、その中に入って、雨の小やみになるのを待っているうちに、いつか日はとっぷりくれてしまいました。
 深い山の中には、もうきこりの木を切る音もしません・・・

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