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ハンス・クリスチャン・アンデルセン  矢崎 源九郎

すずの兵隊さん

読み手:つかさ(2021年)

すずの兵隊さん

著者:ハンス・クリスチャン・アンデルセン/矢崎 源九郎 訳 読み手:つかさ 時間:20分3秒

 あるところに、二十五人のすずの兵隊さんがいました。この兵隊さんたちは、みんな兄弟でした。なぜって、みんなは、一本の古いすずのさじをとかして作られていましたから。
 どの兵隊さんも、鉄砲をかついで、まっすぐ前をむいていました。着ている赤と青の軍服は、たいへんきれいでした。兵隊さんたちは、一つの箱の中に寝ていたのですが、そのふたがあけられたとき、この世の中でいちばん先に耳にしたのは、「すずの兵隊さんだ」という言葉でした。
 そうさけんだのは、小さな男の子で、うれしさのあまり、手をたたいていました・・・

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