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林 芙美子 作
読み手:菅野 秀之(2010年)
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ひらめの学校の女の校長先生は、このごろお年をとって眼鏡をかけました。とても大きい眼鏡なので、生徒はびっくりしていました。 「まア、何て大きい眼鏡でしょうねえ。あれでは陸の上まで見えるでしょうよ。此の間、校長会議で竜宮へいらっした時、竜宮の街で、あの眼鏡を貰っていらっしゃったンですって。」 生徒たちは、海の底の砂地に腹這ってそんな話をしていました・・・