ハンス・クリスチャン・アンデルセン 作 大久保 ゆう 訳 マッチ売りの少女読み手:亀子(2011年) |
それは、ひどく寒いおおみそかの夜のことでした。あたりはもうまっくらで、こんこんと雪が降っていました。寒い夜の中、みすぼらしい一人の少女が歩いてい ました。ボウシもかぶらず、はだしでしたが、どこへ行くというわけでもありません。行くあてがないのです。ほんとうは家を出るときに一足の木ぐつをはいて いました。でも、サイズが大きくぶかぶかで、役に立ちませんでした。実はお母さんのものだったので無理もありません。道路をわたるときに、二台の馬車がと んでもない速さで走ってきたのです。少女は馬車をよけようとして、木ぐつをなくしてしまいました・・・
・この作品は青空文庫に提供されています。
◇翻訳者:大久保 ゆう
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