小川 未明 作 おかめどんぐり読み手:緒方 朋恵(2012年) |
ねえやの田舎は、山奥のさびしい村です。町がなかなか遠いので、子供たちは本屋へいって雑誌を見るということも、めったにありません。三郎さんは、自分の見た雑誌をねえやの弟さんに、送ってやりました。
「坊ちゃん、ありがとうございます。弟は、どんなに喜ぶかしれません。」と、ねえやは、目をうるませて、いいました。
すると、ある日のこと、弟の孝二くんから、たいそうよろこんで、手紙がまいりました。そして、山で拾った、くりや、どんぐりを送ると書いてありました・・・