グリム 作 矢崎 源九郎 訳 ハツカネズミと小鳥と腸づめの話読み手:阿部 みゆき(2023年) |
むかしむかし、ハツカネズミと小鳥と腸づめがなかまになって、一家をもちました。長いあいだ、みんなはいいぐあいになかよくくらして、財産もだいぶこしらえました。
小鳥のしごとは、まい日森のなかをとびまわって、たきぎをとってくることでした。ハツカネズミは水をくんで、火をおこし、おぜんごしらえをする役めです。それから、腸づめは煮たきをすることになっていたのです。
しあわせすぎるものは、なにかかわった、あたらしいことをやってみたがるものです。そんなわけで、ある日、小鳥はとちゅうでほかの鳥にであって、じぶんの身のすばらしいしあわせを話して、さかんにじまんしました・・・