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坂口 安吾 作
読み手:吉江 美也子(2014年)
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歳末にコヨミをもらってページをくりつゝ新しい年を考える。 今月の歴史というところを読むと、異様な気がするのである。このことは一般の人々は気付かないことで、それが普通なのだが、小説家、特に歴史小説を書いている私などから見ると、大変奇妙に思われることが多い。 たとえば、義士の討入はころは元禄十四年極月(十二月)十四日とナニワ節にうたわれていることはたれも知る通りである・・・