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夢野 久作 作
読み手:室 由美子(2014年)
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与太郎は毎日隣村へ遊びに行って、まだ日の暮れぬうちに森を通って帰って来ました。 「あの森は狸がいていろいろのものに化けるから、日の暮れぬうちに帰らぬと怖ろしいぞ」 とお母さんが言いきかせているからです。 ある日、太郎はうっかり遊び過ごして真暗になって帰って来ました。森の中に入ると、忽ち一丈もある位の一つ目入道が出ました・・・