小泉 八雲 作 林田 清明 訳 夜光虫読み手:宮崎 満(2015年) |
月なき無窮の夜空に、あまたの星がきらめいて、横たわる天の河も、ひときわさんざめいている。風は凪いでいるが、海はざわめいている。見渡せば、ざあと一 つまた一つ押し寄せて来る小浪が、皆火のように燦めいている。黄泉の国の美しさもこのようではなかろうかと思うばかりである。真に夢のようである。小浪の 浪間は漆黒であるが、波の穂は金色を帯びて浮び漂っている・・・
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◇翻訳者:林田 清明
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