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田中 貢太郎 作
読み手:野村 洋二(2015年)
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鶴岡の城下に大場宇兵衛という武士があった。其の大場は同儕の寄合があったので、それに往っていて夜半比に帰って来た。北国でなくても淋しい屋敷町。其の 淋しい屋敷町を通っていると、前方から葬式の行列が来た。夕方なら唯もかく深夜の葬式はあまり例のない事であった。大場は行列の先頭が自分の前へ来ると聞 いてみた・・・