上村 松園 作 朝顔日記の深雪と淀君読み手:井上 康子(2018年) |
美人画といって画家が美人を専門に描くようになったのは日本では浮世絵以後のことだろうと思われますが、浮世絵画家のうちで私は春信と長春が好きです。
近頃、しきりに若い人達に流行っている女の絵に対してはどうもわたしには賛成の出来かねる節が沢山あります。女の画を描くといえば必ず美人を描かねばならないとも思いませぬが、すでに芸術であり美術である以上、作られた作品がただ単に醜悪不快の念を観る人に与えるばかりでは、芸術としての価値が減ずるようにさえ思われます
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