北大路 魯山人 作 てんぷらの茶漬け読み手:左 璃寛(2020年) |
てんぷらの茶漬けは油っ濃いもので、油っ濃いものの好きな方に好かれるのは無論である。
揚げたてのてんぷらを茶漬けにするのはもとより差支えないが、本来、てんぷらの茶漬けは古いてんぷらの利用にある。昨日の残りのてんぷらだとか、一旦、冷え切ったものを生かして食う食い方である。それにはまず火鉢に網を載せ、一旦、てんぷらを火にかける。いくぶん焦げができるくらいに火をあてる。それを熱い飯の上に載せ、塩を適宜にかけるのである。
前にまぐろの茶漬けで話したように、濃い目の熱いお茶をかける・・・