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グリム  矢崎 源九郎

わらと炭と豆

読み手:中田 真由美(2020年)

わらと炭と豆

著者:グリム/矢崎 源九郎 訳 読み手:中田 真由美 時間:6分5秒

 ある村に、ひとりのまずしいおばあさんが住んでいました。おばあさんは豆をひとさらあつめて、煮ようと思いました。そこで、おばあさんはかまどに火をおこす用意をしました。そして、火がはやくもえつくように、ひとつかみのわらに火をつけました。
 おばあさんが豆をおなべにあけるとき、知らないまに、ひとつぶだけおばあさんの手からすべりおちました。その豆は、床の上のわらのそばに、ころころところがっていきました。すると、すぐそのあとから、まっかにおこっている炭がかまどからはねだして、このふたりのところへやってきました。
 すると、わらが口をきいて、いいました・・・

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